今、礎を再び作っているプロジェクトがある。
新しいことを始める時は、とてもパワーがいる。
スタジオから終電で帰ってもまたプロジェクトのことを考え、ハマると、寝られない笑。
心地よい疲れだ。
きちんと発芽させ、成長させていくまでには、環境を整え、真っ直ぐ向き合っていかなければならない。
育てていく過程で、忍耐力もまた必要である。
2006年にデビューして間もなく、転機は訪れた。
2008年春、シンガーソングライターとして所属していたレーベルの解散という出来事があり、
以後クライアントワークを中心に夢中で曲を書いてきた。
元々曲を書くことが大好きだったことと、編曲にも興味があった私の思いと、
それであれば、シンガーにこだわらず作家として楽曲提供に挑戦してみないか、
という事務所社長の提案が一致した。
それから長い間寝食を忘れて楽曲作りに没頭した。
コンペにたくさん参加し続ける中で、楽曲採用の機会を徐々にいただけるようになった。
あれから9年の月日が経った。あまりに早い。
録音や、ミキシングの技術面の部分も現場でかなり学ばせていただいた。
10代の頃から元々あった、音響機器への情熱もとどまることを知らず、
歌やアフレコの録音エンジニアとしてのオファーをもいただくようになった。
数年前、ベテラン歌手の川村ゆみさんのエンジニアをやらせていただいた時、
こんなにオトコマエな女子は初めて!と最高の褒めことばを頂き、とても嬉しかった。
そのスキルを活かし、クライアントワークを続けながらも、
自身で企画制作した作品も発表する機会を作りたい。
と最近思えるようになった。
今なら、曲を起こすところから録音しまとめるところまで、自分でできる。
(無論、協力してくれる仲間が増えれば、その限りではない!)
いまもなお、形にしたいと思っているものが、まだまだ沢山ある。
創作意欲は衰えることがなく、5月に入っても、新しい曲を10曲以上書いた。
ありがたいことに、自然と溢れるようにして出てきたものばかりだ。
先日ミュージシャンに協力をもらい、スタジオで早速リズムをつけてみた。
リズムが付くと、一気に完成図がイメージできる。
出来立てのデモを聴きながら、ワクワクしながら帰宅した。
曲作りには、このワクワクが何よりも大事なのだ。
まだどんな方向に育つのかはわからないけど、
蒔くことをしなければ、芽吹くこともない。
このワクワクを皆さんと共有できたらいいな。
希望に満ち溢れている、ゼロからの種まき。